決めたのは2月18日、出発は2月19日,
なんとも世話しない話であるが。
2月18日に仕事の打ち合わせがあり、
次のプロジェクトの開始が即日なのか3月なのかが、
その打合せまで決まらない。
結局開始は2月25日になった。
始まれば忙しくなり、スキーにいけるかどうかわからない。
行けたとしても、日帰りで白馬が精一杯で、
泊りがけで蔵王はとても無理だろう。
時間が自由になる今週中が、最後のチャンスになってしまった。
更に輪をかけて、気象庁の予報にもせかされた。
2月20日は記録的な温かさになる予報がでている。
その後も 2月半ばから3月半ばまでの一か月
北日本も含めては全国的に暖かくなると言う。
心配していた暖冬が、今頃になって牙をむきだした。
いくら記録的と言っても3月末並みの暖かさ、
150㎝以上積もった雪がいきなり溶けてしまうことはない。
例年の蔵王では、5月初めまでスキーができる。
しかし、樹氷はそうはいかない。
樹氷は雪ではない、濃い霧(ガス)の微小な水滴が過冷却となって
アオモリトドマツの葉っぱにあたって凍り付き
それが重なりエビの尻尾と呼ばれる氷の結晶となる。
それが成長し、重なりあい樹氷となっている。
成長した1本のエビの尻尾は真っ白なエビフライの様。
真っ白いエビフライは尻尾の先っちょでアオモリトドマツに
くっついている。
エビの尻尾 尖ったほうが樹についている |
雪だるまが溶けて崩れるのとは全く違う。
ずっぽりとおちてしまうのだ。
例年の2月であれば、暖かい日に落ちた樹氷も間の戻りで復活する。
蔵王の濃いガス(霧)がマイナス10度以下で、アオモリトドマツに
吹き付ければ樹氷(エビの尻尾)はまた成長する。
しかし3月半ばまで暖かい予報の通りなら、樹氷は復活することなく
そのまま春になってしまうかもしれない。
いまから行っても、間に合わないかもしれないが、
せめて落ちた樹氷の残骸でも見れれば、
スキーシーズンの終わりを納得して迎えることが出来る気がする。
早速SANGOROに電話を入れた。
雪がある季節のあいだはいつも、SANGOROの空室具合を見ている。
少ないSANGOROの空き室を見ては、妄想にふけっている。
2,3日前には、21日にだけシングル3室の空きがあった。
電話してみると、幸い1室残っていた。
欲を出して「前後に空きはないですか?」と
聞いてみたがそれは無理だった。
21日のSANGORO1泊は確保できた。
だが、今期の蔵王でのスキーが、これで最後かと思うと
一泊二日では物足りない、それに一泊でも二泊でも
往復の手間は変わらない。
前後どちらかに一泊を足してせめて三日は滑りたい。
思う存分滑るため、追加の一泊も出来れば蔵王温泉内で泊まりたい。
スキーシーズン真っ盛りの2月、蔵王温泉でお一人様を受け入れてくれる
宿はあるだろうかと心配したが、前回泊まれなかったル・ベール蔵王に
一人でも申し込めるプランを見つけた。
一泊二食リフト券込みで税込み17580円、20日でも22日でも予約できそうだ。
二人以上なら、リフト券なし、素泊まり、朝食のみなどのプランもあり
選択肢が多いが、一人で申し込めるのはこのプランだけ。
リフト券は3日券を買ったほうがめんどくさくない、シニアであれば11800円と
1日あたり4000円を下回る。
せめて、リフト券なしのプランは無いものかとおもったが
〇天トラベルでも○○ぶ、〇ゃらんでも、
ル・ベール蔵王の公式サイトでもこのプランしかない。
あきらめずにGoogleであちこち探した。
なんとJTBでル・ベール蔵王リフト券なしのプランを見つけた。
値段は13200円でついていないリフト券分が安いだけでほぼ同額、
しかし、17580円の方はお部屋お任せとなっているが
こちらは、6畳の和室+ツインベッドルームが確定している。
かねてから、ルベール蔵王には泊まりたいと思っていたし、
このプランを20日か22日に加えることにした。
どちらの日を加えるかは、交通手段の都合にすることにした。
ひとり旅なら、手間(考える手間も含めて)がかからないのは新幹線 、
しかしその分値段は高い、東京からの往復で20900円、更に山形駅⇔蔵王温泉の
路線バスの料金が片道1000円で、往復2000円が加わる。
値段の他にも問題なのは蔵王温泉スキー場に到着する時間、
東京を始発の新幹線で出発したとしても、山形駅に8時57分、
蔵王温泉には9時57分着となる。
それから着替やら、なんやかんやを考えれば、滑り始めるのは昼近くと
なることだろう。
そこで初日朝から滑れることを第一に考え、体はつらいが今回は、
蔵王温泉へ直行する夜行バスにしようかと考えた。
東京駅近くの鍜治橋を夜中に出て、朝8時過ぎに蔵王温泉のホテル喜らく前の
駐車場につく、そこから蔵王ロープウェイ山麓駅までは100m。
運行しているオリオンバスのサイトを調べて見た、2月のこの時期、
19日も20日も出発間際では空きが無かった。
前回と同じく昼行の高速バス+山形市内で前泊はどうかなと調べてみたが、
前泊用のホテルはあるが、こちらも昼行の高速バスが満席だ。
オリオンバスとWILLER以外の高速バスなら、空席があるのだが、
それらのバスではスキーを載せてもらえない。
最後に考えたのは仙台経由のルート、仙台駅から蔵王温泉行の高速バスがある。
バスは1日1往復 朝8時仙台駅発 蔵王温泉9時30分着である。
仙台駅へは、オリオンバスもWILLERも高速バスを運行しており、
夜行なら6時前に着く、夜行バスで仙台に行き、乗り換えを2時間待って
蔵王行きのバスにのるか、
または、昼行の高速バスで仙台で行き、仙台で前泊後、蔵王へ向かう、
しかし何れにしても、蔵王温泉に着くのは9時30分。
ちなみに東京を始発の新幹線に乗っても、仙台に8時前にはつかない。
手間をかけても、山形行新幹線始発に乗るより30分早まるだけ。
色々と考えあぐねて面倒になり、山形市に前泊、移動は新幹線でいいかと
思い始めた。
その時、車で行くこと思い付いた。
高速道路に乗れば、高速料金だけで往復14000円はかかる、
しかし蔵王で滑る前の日も、東京へ戻った後も特段用事は無い。
10時間以上かかることを覚悟して、
夜に、空いた一般道を走れば、高速料金はいらない。
途中で疲れたら仮眠すればいい。
車はハイブリッドのワンボックス、ガソリン1ℓで20キロ走る、
蔵王を往復しても50ℓは使わない。
山形駅や仙台駅からの、蔵王温泉行路線バス料金もかからない、
自宅からとJRの駅までや、バスターミナルまでの移動の料金もいらない。
荷造りも楽だし、ロッカーも使わなくていい。
蔵王温泉スキー場の駐車場も平日ならどこでも無料、
ゲレンデの間を車で移動することもできる。
問題は唯一つ、
3日間+α 車を占有することを、嫁にうまく説得できるかだ。
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